日用製品 in ウランバートル

一般的な街のお店 乳製品専門店

モンゴル民族には昔からの伝統的な食事方法があります。

モンゴルは遊牧民族であり、年間の気候変動が激しいことから、健康を維持するためにも季節により食事方法が異なっていました。 例えば、冬季はマイナス40度 以上寒くなりますので、身体が温まり、活力となりやすい肉の食事をとる。

春季は、“ボルツ”で作った料理と乳製品が多い食事をとる。

“ボルツ”とは干し肉のことで、11月から2月まで肉を干して乾燥させ、粉末に近い状態しているスープを作るために肉粉を指します。

夏は肉ではなく、ビタミンが豊富で家畜からとれる新鮮な乳製品を食べる。
秋季は“ボルツ”と肉が中心の食事とする。

このように季節ごとで食事内容が異なる食習慣がありました。
近年では季節ごとの食材料理、食事方法の伝統的な習慣が失われてきており、年間を通して肉や肉料理ばかりを食べる方が増えました。

それに伴い生活習慣病やいろいろな重病となる人が多くなってきたようです。
伝統的な昔の人たちの食事形式は現代人の食事形式を比較すると歯の罹病や癌などの罹病が少なかったという研究があります。

モンゴルにも春の訪れの足音が聞こえてきましたので、昔の食事形式を守ろうと思った私は、乳製品買いに出かけました。家の近くに新しい乳製品販売店をみつけました。
このお店はとっても新鮮な乳製品専門店なのです!今回はこの乳製品専門店をご紹介します。

小売店の入り口
小売店の入り口

乾燥乳製品“カード”

乾燥した乳製品である“カード”は、その製法によってその味や形状、硬度などが異なります。

甘いもの、酸っぱいもの、柔らかいタイプ、硬いタイプなど種類は豊富です。
私たちはおやつとして食べることが多いです。

乾燥乳製品“カード”

おいしい“カード”を見つけたときは本当にうれしいです。

乳製品はワインと似ていて、同じ製法でも搾乳した時期やミルクの種類によって微妙に味が異なるのです。
乳製品は、新鮮でおいしい専門店で買うのが私は好きです。近くにあって本当によかった!

「ボールツォグ」

ここのお店では「ボールツォグ」も販売されています。
「ボールツォグ」はモンゴル人に人気の揚げパティスリー(パン菓子)です。

ボールツォグ
ボールツォグ

比較的作るのは簡単ですが、手間がかかります。自分で作ることもありますが、普段は買ってきます。
「ボールツォグ」もそのお店や作る人ごとに、味わいや形状に違いがあります。

私はどちらかというと小さ目でしっかりと歯ごたえのあるほうが好きなんです。

「アーロール」と「ホールモグ」

「アーロール」とはモンゴルチーズの一つで、乾燥させたチーズ。比較的酸っぱく、いろいろな形があります。
遊牧民の自家製アーロールは“おふくろの味”。各家庭でちょっとずつ違いがあります。
ペットボトルに入っているのは「ホールモグ」。ラクダの乳です。

「アーロール」と「ホールモグ」
「アーロール」と「ホールモグ」

「ホールモグ」は、免疫システムをよい効果をもたらすと言われている酸っぱい飲み物です。
膨満感などを取り除くのに役立つ抗酸化物質が豊富です。 少し温めて飲むとおいしいですし、効果もあがります。

真ん中の四角いのは“黄色い油”=”シャルトス”=“バター”です。
脂肪分は多いですが、しつこくなく、味わい深いおいしいバターです。量り売りが一般的で容器にいれてくれます。

乳製品を手作りでつくっている様子
乳製品を手作りでつくっている様子

新鮮でおいしい家畜のミルクからは様々な乳製品ができあがります。

価格(MNT)

価格

生乳:2600
加熱ミルク:2400
ヨーグルト:2800
ウルム(凝固クリーム):15000
モンゴルチーズ:20000
Aarts(アーラツ)(発酵乳カード):7000
イエローオイル/バター:32000
ホエイミルク:1000
乾燥カード:23000、25000、30000
Eezgii(イーズギイ)(ミルクとヨーグルトを使ったドライスナック):22000

乳製品専門店だけあって、たくさんの新鮮な乳製品を取り扱っています。

Bayanmongol
26 Khoroo、Bayanzurkh District、Ulaanbaatar

ウシ以外の羊、馬、ラクダ、ヤギなどの乳製品も多くあります。
モンゴルにいらした際にはぜひモンゴルの乳製品をお試しください!

この記事を書いた人

サラントーヤ

モンゴル在中、美術大学生。
ファッションや自然、音楽など、とにかく美しい・楽しいと
感じられるものが好きです。いつか日本に行って着物を着るのが夢。